昨今のソフトウェア開発は1度作ったら完成ではありません。何度も仕様変更や機能追加を行なって進化していくものが多いです。
そのため最初の設計が、開発をするに従って構造が複雑化したり、変更を難しくするという事態が発生しがちです。
リファクタリングはこのような事態が発生する前に、ロジックを変更しないでコードを設計し直し安全に改善するのに役立ちます。
「リファクタリング 既存のコードを安全に改善する」は膨大なサンプルが載っているリファクタリングのガイドブックです。今回は本書のレビューをします。
内容
リファクタリングの事例が100パターン近く載っています。
リファクタリングの手順を丁寧に解説しています。例えばリファクタリングをする前に改良する箇所のテストコードを書くことを徹底しています。中級者〜上級者向けです。
コードはJavaScriptですがPythonと似た文法が多いため理解しやすいと思います。
本書はA4サイズで434ページもあり技術書の中では大ボリュームです。
本書では、大体の知識を得られるように以下のような人に応じてお勧めの読み方を提案しています。
- リファクタリングとは何かを知りたいとき
- なぜリファクタリグをすべきかを知りたいとき
- どこをリファクタリングすべきかを知りたいとき
- 実際にリファクタリングを行おうとする場合
できればリファクタリングをしないで済むように最初からコーディングしたいと思います。本書ではリファクタリングの”きっかけ”となりうるコードを”臭い”と表現しています。
”第3章 コードの不吉な臭い”ではリファクタリングのきっかけとなるコードのパターンを複数紹介しているため、この章を読むだけでも非常に有意義でした。
リファクタリングは良い設計と、悪い設計の両方を学べる良い題材でもあります。本書を設計方法を学ぶ本として読むのもありだと思います。
まとめ
リファクタリングに関する本はこの”リファクタリング 既存のコードを安全に改善する(第2版)“が1番おすすめです。
- リファクタリングとは何かを知りたいとき
- なぜリファクタリグをすべきかを知りたいとき
- どこをリファクタリングすべきかを知りたいとき
- 実際にリファクタリングを行おうとする場合
のどれか一つでも当てはまる方は本書を読むとコード改善に関する新たな発見があるでしょう。
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