“エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計”はドメイン駆動設計についての考え方や、設計手法を詳しく知りたい人向けの本です。
A4サイズで576ページあり、難易度は非常に高いです。
メリット
- プロの設計に対する考え方や心構え、経験談を知れる
- ドメインエキスパートと設計者の会話でユビキタス言語を使って、システムを再設計をしていく話はイメージしやすい
- エンティティや値オブジェクト、仕様、リポジトリ、境界付けられたコンテキストなど設計に役立つテクニックが豊富にある
- 設計前後の違いをクラス図やそれに近い図を使って比較しているため違いが分かりやすい
”ユビキタス言語が大切”と序盤から書かれていますが、私自身の経験と照らし合わせながら読むとこの言葉の重要性がよくわかりました。
デメリット
- 翻訳のためか、分かりにくい文章(表現)がある。
- モデル設計の例(プリント基板、輸送、金融)が馴染みないためイメージしづらい
- 意図が分かりづらいとめどない文章がある
- 似通った概念が多く違いが分かりづらい
- クラス図の知識が必要
知らない話題や読みづらい文章が多く、初めて読んだときは1ページ読んだだけでも
「あれ?今何読んでいたっけ?」
と狐につままれたようになりました。
まとめ
最低でもオブジェクト指向設計を理解できているか、3年間の実装経験を積んでいないと、本書は難しすぎると思いました。
逆に経験が浅いとユビキタス言語の重要性や、しなやかな設計の話は目に止まらないかもしれません。
難解な本ですが設計の仕方がわからない人や、設計に対して不安がある人、設計スキルをあげたい人にはおすすめです。
ドメイン駆動設計には興味があるが、本書に抵抗がある方は入門書として ドメイン駆動設計入門 を読むことをおすすめします。日本人の著者がわかりやすく噛み砕いて解説しています。
本書を読んだ後は、 実践ドメイン駆動設計 がおすすめです。“エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計“を実際の設計に応用する方法が書かれています。
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