DocusaurusはReact BootstrapやJest、Ionicなど多くの有名なアプリのドキュメントサイトで使われているドキュメント構築アプリです。
ドキュメントサイト、ブログサイト、バージョン管理や多言語化、ダークモード、高いカスタマイズ性が特徴です。
今回はDocusaurusの特徴を詳しく解説します。
Docusaurusの基本情報
Docusaurus は、オープンソース プロジェクトの Web サイトを簡単に構築、展開、保守するためのプロジェクトです。
Githubのスター数は61.4k、Forkは9.3kです。(2025年9月)
DocusaurusはReactを開発しているMetaが管理しています。
Docusaurusの公式サイトもDocusaurusでつくられているため、どのようなデザインのサイトになるか知りたい場合は、公式サイトを見るのが一番分かりやすいと思います。
ShowcaseではDocusaurusで作成されたサイトが数多く紹介されています。
主な機能
静的サイトを生成
Docusaurusはシングルページアプリケーションを生成する静的サイトジェネレータです。静的ファイルのためページ遷移や表示が高速です。
ドキュメントサイトに限らず、個人 Web サイト、製品、ブログ、マーケティング ランディング ページなども作成できます。
GitHub Pages、Netlify、Vercel、その他の展開サービスに簡単に公開できます。GitHub Actionsを使って、コードを変更したら自動でドキュメントサイトを更新することも可能です。
一方、記事の更新頻度が多いサイトや、ECサイトには向いていません。
Reactを使って構築できる
DocusaurusはReactで作られています。そのため、Docusaurusで作るサイトもReactを使ってコンポーネントを作成し、プロジェクトのレイアウトを拡張したりカスタマイズする事ができます。
普段Reactを使っている開発者には嬉しい機能です。
サードパーティーによって作成された、Docusaurusのプラグインを使ってデザインを変更したり、機能を拡張することもできます。
MDXが使える
MDXとは、Markdown記法にJSX(JavaScriptの拡張構文)を組み合わせて記述できるファイル形式です。Markdownの簡潔さとJSXを組み合わせることで、リッチなコンテンツを効率的に作成できます。MDXにReactコンポーネントを埋め込むこともできます。
マークダウンなのでHTMLでコーディングするよりも時間を節約し、執筆に集中できます。
Docusaurus はMDXを静的なHTMLファイルにビルドして、すぐに提供できるようにしてくれます。
翻訳機能
多言語化は簡単に実装できます。
git、crowdin、またはその他の翻訳マネージャーを使用してドキュメントを翻訳し、個別に展開します。
ドキュメントのバージョン管理
プロジェクトのすべてのバージョンでユーザーをサポートします。ドキュメントのバージョン管理は、ドキュメントをプロジェクトのリリースと同期させるのに役立ちます。
ヘッダーにバージョンのプルダウンメニューを設置することで簡単に読みたいバージョンのドキュメントにアクセスできます。
コンテンツ検索機能
Docusaurusには強力な検索機能が備わっており、ドキュメントで必要なものを簡単に見つけられるようになっています。Algoliaのドキュメント検索をサポートしています。
総評
DocusaurusはMetaが管理しているOSSで人気があるため、プロジェクトが停滞するとは考えにくく、今後の機能追加も期待できます。
Reactを使うエンジニアは、Reactアプリの構築方法を学ぶ教材としても役立つと思います。
マークダウン記法を使うため、マークダウンに慣れる必要がありますがHTMLよりは簡単です。
初期設定でも十分見やすいですが、カスタマイズしたい場合はReactの知識が必要になります。Reactに慣れていない場合はこの点が一番ネックになるでしょう。
Reactを使った事が無い場合は、使い慣れているプログラミングで作成されたドキュメント作成アプリや、コーディングスキルが不要な、wikiやWordPressで作成した方が良いでしょう。